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数々の博物館やギャラリーの集合体からなる巨大なヴァティカン博物館の中心は Pio Clementino ピオ・クレメンティーノという博物館で、ちょうどこの八角形の中庭がその中核的な場所。いくつもの有名な彫刻がこの中庭を取り囲んでいた。

中でもこの有名な Gruppo del Laocoonte 「ラオコーンと息子たち」が目を引いた。蛇に巻きつかれ苦悶の表情が印象的だった。ギリシャ神話の一幕の情景を描いた作品らしい。
 

120メートル続く回廊の光り輝く天井。よく見ると、たくさん地図。全部で40もあるらしい。La Galleria delle Carte Geografiche 「地図のギャラリー」というもので、回廊までもが作品の一部となっている。

博物館内部の廊下の窓からは、こんなにも美しい夕焼けも見られた。ここでは何もかも美で結集された世界のようであった。

 

僕が期待していたラファエロのこのフレスコ画、Scuola di Atene 「アテネの学童」。プラトン、アリストテレスが中央に描かれ、その他も名だたる哲学者たちが勢揃いしたこの画をしばらくじーっと鑑賞した。

肘をついて俯くミケランジェロもこの絵の中に描かれていることを確認。

そして、ラファエロ自身もこの画にしっかりと描かれていた。右端にひっそり居てこちらの方をぼんやりと見ており、目が合ったような感じがし、一瞬ハッとしてしまった。

廊下にあった窓からは、日が沈んだばかりの中、ライトアップされ昼間の顏とはまた違ったサン・ピエトロ大聖堂の姿が見えた。とても幻想的な世界に迷い込んだ感じがした。
 

博物館を出る頃には、もう夜9時半頃になっていて、Scala del Bramante 「ブラマンテの階段」という名前の螺旋階段をゆっくりと下って行った。

因みに、言うまでもなく、このヴァティカン博物館の中にある Cappella Sistina システィーナ礼拝堂の祭壇に描かれたミケランジェロの Il Giudizio universale 「最後の審判」もばっちりと観られた。あいにく写真撮影は禁止されていたが、しっかりと目に焼き付けて来た。システィーナ礼拝堂の内部はヒンヤリとしていて薄暗く、とにかく大勢の観光客で溢れていて、「最後の審判」を皆見上げながら あちらこちらで歓声が起こっていたのだが、長老の守衛の方がとても低い声でゆっくりと、 "Silence, silence, silence." 「静粛に、静粛に、静粛に」とマイクで注意していた。あまりに壮大過ぎて感動感激!その凄さは言葉で表しようが無くただただ溜め息。

 
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